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昨夜、帰宅した夫が言った一言を反芻している。
夏になると父に連れられて川の流れの上で家族一緒に食事ができる夜が好きだった。彼との初めてのデートも鴨川の床開きの夜だった。結婚して関東で生活するようになってからは一度も行っていない。
我慢できなくて、公園の水の上にきてみた。今日は幸いにして釣り人がいない。日差しも強くない。柵に囲まれているのがなんとも落ち着かないけれど、まあ我慢しよう。娘は水に手を入れたいのだろう、向こうを目差して走り出した。後を追わないと危ないかしら。
「今年は川床に行こう。」
夫のこの一言で気分が晴れるなんて、私も単純。
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