横浜・元町のベンチ
「ハマトラ」 1970年代の末から1980年代の初頭にかけて流行した若い女性のファッションスタイル、「ヨコハマのトラディショナル」。ここ元町に生まれた。清楚で溌剌。フクゾーのトレーナー、ミハマの靴、キタムラのバッグ。若い女性たちの圧倒的な支持を得た。明治期の老舗の職人気質がそのベースにある。

1859年(安政6年)に横浜が開港され、横浜村は商業地区と外国人の居留区に整備されることになった。漁業を営んでいた横浜村の住民は山裾に強制移住させられ、そこを元村といった。元町の始まりである。

明治期になり、山手に外国人が居住するようになり、彼らの生活を支える物資・サービスの供給が始まった。ベーカリー、クリーニング、テーラー、西洋家具といった西洋文化のサービスが元町から始まっていった。

元町商店街は何回もの存亡の危機に見舞われた。大正期には外国商社の多くが東京に移転、関東大震災、第二次大戦の空襲、戦後の復興をもたらした米軍の接収解除など。しかし、元町は乗り切ってきた。

昭和30年代から40年代、良質の品々を産み出してきた職人気質の老舗を核に、街造りを模索した。元町ブランドの誕生である。昭和50年代半ばの「ハマトラ」を生むベースとなった。

平日の元町に足を運べば、本当の元町の風情を味わうことができるはずだ。歩くのに疲れたらベンチに腰を下ろして欲しい。(2004年2月1日 地下鉄みなとみらい線の開通に伴い元町も模様替えして、ここに掲載したベンチは殆ど姿を消しました。)

       
                                       
横浜・元町のベンチ 横浜・元町のベンチ 横浜・元町のベンチ 横浜・元町のベンチ
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