今日の一枚
   

ス ダ ジ イ
 
 


都心の神社の境内に足を踏み入れると

鳥居までは平らな石が敷き詰めてあった。

木の枝が風に揺れる音がして

すぐ足元でコロコロと乾いた音がした。

先に行った人が腰を屈めて

何かを拾っているふうだった。

足元をよく見直すと

コロコロとした音は

スダジイが落ちる音だと分かった。

あるものは実と殻斗(かくと)がついたまま

あるものは実と殻斗が別々に。

実の色艶と

殻斗のフォルムに

しばし見とれた。


     
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