今日の一枚
   
木 枯 ら し の 予 感
 



秋の日溜まりの中
あなたのやさしに包まれた私に
見えたのは
しあわせだけ

もみじした落ち葉が風に舞い
行き着く先は
生垣の暗い根元

突然口数の減ったあなたの
次の言葉が怖くなり
逃げ出したわたし

あなたの中の
秋の陽は力をなくし
すぐそこに来ている木枯らしを
あなたは知っていた

このベンチに
もう一度
あなたと並んで
掛けたかったのに

     


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