バスに乗ること30分。 長者ケ崎は突風に近い風が吹いていた。 心配していた雨は降らないものの、 この風は予想していなかった。 こんな風滅多に吹かないのに、 と友は言い、 あれが伊豆半島、この方向に房総半島と, 指差しながら教えてくれた。 その指し示す手も 流されるほどの風だった。