今日の一枚
   
 余 荷 解 屋 (よにげや)
   
 
7月10日 四万六千日。
浅草へほおずき市を撮りに行った。

一通り撮り終えると
「あの店はまだあるのだろうか?」
という思いが強くなった。
余荷解屋(よにげや)だ。
夜逃げ屋ではない。

最初に一つ商品を出す。
「3000円でどうだい!」
それから叩き売りの口上が始まる。
値段を下げるのではない
品物を追加していくのだ。
買ったことは無かったが
口上を聞いているだけで面白かった
弟子入りした落語家の卵が
「余荷解屋へでも行って口上を勉強してきやがれーぃ。」
と叱られたという話しがある。

あれから40数年。
嬉しいことに店はまだあった。
しかし
量販店の氾濫している平成の世のこと
客がまばらも頷ける。
口上も湿り勝ちである。

   
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